こんにちは、HIKKYです。
みなさまAIを業務に活用されていますか？
本日は弊社での活用について、HIKKYＣＯＯ喜田のブログをお届けします。

営業ミーティング、録ってはいるけど「あとで見返さない」問題。

営業マネージャーや他メンバーが録画を確認するのも一苦労。録って満足、聞かれて困る、活用できない──そんな空気、ありませんか？

私たちのチームもまさにそんな状況でした。

でも、「AIに要点だけ抽出してもらえたら、ぜんぶ変わるんじゃないか？」と思ったんです。

ということで今回は、

• Google Meetの録画

• 自動保存された文字起こしファイル

• Gemini API（Googleの生成AI）

この3つをつなぎ、「録画ミーティングから要点・参加者・TODOを1分で可視化できる仕組み」を作ってみました。

🎯 なにがつらかった？

営業メンバーがMeetを使って録画すると、その動画と文字起こしが各自のマイドライブに格納されます。

つまり：

• マネージャーが「誰のどの録画を見ればいいのかわからない」

• 読みにくい議事録ファイルがたまる

• TODOやアクションが記録されず、漏れる

といったありがちな状態でした。

💡 解決のカギは「AIに丸投げできる設計」

Google Workspaceの資産をそのまま使い、Geminiをちょっと賢く使えば、こんなことができます：

1. 各営業が使う録画フォルダのIDをスプレッドシートで管理

2. Apps ScriptでDriveから録画＆文字起こしファイルを一覧取得

3. Docs APIで議事録（Google Docs）から本文を取得

4. Gemini APIに以下のようなプロンプトを送信：

以下はあるビジネス会議の議事録です。この内容について、次の3点を日本語で抽出してください：

1. 一文要約

2. 参加者

3. TODO項目

5. スプレッドシートに「概要」「参加者」「TODO」を追記

✨ ちょっとした工夫たち

• Geminiに送る文字列は、3,000文字でカット（トークン超過対策）

• ファイル形式をチェックして、Google Docsだけ処理対象に

• TODOや概要カラムが空欄の場合のみ実行

• 要約が失敗したらログで出力し、再処理可能な構成に

📊 結果、何が変わった？

• 録画・議事録が営業横断で一覧化され、誰でも確認できるように

• マネージャーが**“全員の活動”を15秒でチェック**できる

• TODO抜けが激減。あとで「言った・言わない」がなくなる

• Geminiによる“ライトな議事録”が便利すぎて中毒性あり

🛠 技術スタック（ざっくり）

• Google Apps Script

• Google Drive API（ファイル取得）

• Google Docs API（議事録本文取得）

• Gemini API（要約・参加者・TODO抽出）

• Google Spreadsheet（UI兼DB）

🚀 これからやりたいこと

• TODOをJiraに自動起票

• 「重要なミーティングだけSlack通知」など優先度判定

• Geminiのモデルアップグレードで精度UP

🎁 まとめ

ミーティングの録画や議事録は、“ただあるだけ”では意味がありません。

けれど、ちょっとした工夫とAIの力で、そこから要点・人・次の一手を抽出できれば、それは宝の山になります。

録画して終わりにしない、営業チームの知的資産化。

同じ悩みを抱えるチームの方に、少しでも参考になればうれしいです。

【作者紹介】

京都大学理学部大学院卒。イラストレーター“黒銀”としても様々なアニメ、ゲームタイトルにキャラクター・メカニックデザインなどで関わる。2018年から株式会社HIKKYに参加。クリエイティブセンスとロジカルシンキングを両立し、事業、サービスを全般的に統括する。

【HIKKYブログ】Google Meet録画 × Gemini で営業ミーティングを“宝の山”に変える仕組みを作ってみた